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中本貴人専門外来医長、新谷由衣上級研究員が第39回日本エイズ学会 優秀演題賞を受賞しました
中本貴人専門外来医長および新谷由衣上級研究員が 第39回日本エイズ学会 学術集会・総会で臨床部門の優秀演題賞 を受賞しました。
日本エイズ学会は、エイズおよびHIVに関する諸問題の研究促進、会員相互の交流、知識の普及と啓発を目的としています。第39回学術集会・総会は「HIV検査再考 ~HIV Testing Revisited~」をテーマに、令和7年12月5日(金曜日)から7日(日曜日)まで熊本県の熊本城ホールで開催されました。
当センターでは、HIV感染症に対する高度かつ最先端の医療を遂行するため、診療に加えて臨床研究や基礎研究を継続しており、多くのスタッフが本学会に参加しています。
本学術集会・総会において、中本貴人専門外来医長および新谷由衣上級研究員が臨床部門の優秀演題賞を受賞しました。
受賞者:中本貴人 専門外来医長
題目:血清抗体価に基づくMSMにおける未診断エムポックスの実態と集団免疫獲得の可能性(演題番号: O16-1)
概要:2022年から2023年にMSMを中心に世界的に流行したエムポックス(MPXVによる人獣共通感染症)について、日本での流行実態・終息要因を検討するため、東京のMSMにおける未診断感染の有病率を血清抗体価測定で推定し、無症候性感染の存在と集団免疫獲得の可能性を評価した。

優秀演題賞の受賞式の様子
受賞者よりコメント
本研究は、2022~2023年に世界的流行を見せたエムポックス(旧称サル痘)について、東京の高リスク群における未診断感染の実態を血清抗体から推定したものです。国内では2023年に流行後、散発例が続いていますが、2025年12月現在増加が懸念されます。未診断感染の把握は、公衆衛生戦略を考える上で重要です。今回の受賞は研究チームの協力の賜物であり、今後も感染症領域での知見深化に努めてまいります。
受賞者:新谷由衣 上級研究員
題目:Temporal Trends and HIV-Stratified Risk of Peripheral Neuropathy During Rifampicin-Resistant TB Treatment in South Africa(演題番号: O01-5)
概要:本研究は、Johns Hopkins 大学の Dr. Jason Farley が主導する南アフリカで現在進行中のリファンピシン耐性結核(RR-TB)を対象に、看護師主導と医師主導のケアを比較するクラスターランダム化試験「BringBPaL2Me」の中間データを用い、BPaLレジメン使用による末梢神経障害の有病率・発生率と、HIV感染状況による発症時期・経時的傾向をサブ解析として検討した。

新谷上級研究員の優秀演題賞賞状
受賞者よりコメント
このたび、南アフリカにおけるリファンピシン耐性TB(RR-TB)治療中の末梢神経障害に関する発表がAIDS学会で受賞の機会をいただきました。ご指導いただいた Dr. Jason Farley、そして BringBPaL2Me(BB2)チームの皆さまに心より感謝申し上げます。日本ではRR-TBの患者さんに出会うことやBPaLレジメンを使用する機会はほとんどありませんが、南アフリカをはじめとする地域では深刻な公衆衛生課題であり、多くの患者さんが強い副作用や予後不良と向き合っています。今回、この現状を紹介する機会をいただき、南アフリカにおけるRR-TBの実情を少しでも知っていただけたことを大変ありがたく思います。今後も、HIV・TBに影響を受ける国内外の人々の健康向上に貢献できるよう、研究を続けてまいります。
