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川島亮医師が第14回箱根山奨励賞、渡辺恒二東海大学医学部教授・石原美和神奈川県立保健福祉大学人間総合科教授がGHM High Citation Award 2025を受賞しました
2026年3月18日(水曜日)、国立健康危機管理研究機構 研修センター棟5階大会議室にて、「箱根山賞」および「GHM High Citation Award 2025」の授与式が執り行われました。
箱根山奨励賞は、優れた研究成果を発表しセンターのミッション推進や医療の発展、医療政策への貢献が認められた40歳未満の若手職員を表彰する目的で、2012年に創設されました。 また、GHM High Citation Award 2025は、2023~2024年に医学誌 Global Health & Medicine (GHM) に掲載された論⽂の被引用回数を評価し、授与されるものです。
今回、以下の先生方が受賞されました。
- 第14回箱根山奨励賞
ACC医師 川島 亮先生 - GHM High Citation Award 2025
東海大学医学部 基礎医学系 生体防御学領域(寄生虫学)教授・前ACC専門外来医長 渡辺 恒二先生 - GHM High Citation Award 2025
公益大学法人神奈川県立保健福祉大学 人間総合科 保健福祉学研究科教授
現 国立健康危機管理研究機構 客員研究員・ACC初代コーディネーターナース石原美和先生
また、アメーバ赤痢に関する臨床的知識の普及と、診断遅延による重症化防止を目的として、情報提供サイト「赤痢アメーバ・リファレンス」が開設されています。本サイトは、渡辺恒二先生や川島先生、柳川先生や国立感染症研究所の八木田健司先生など多くの方が監修し、最新の知見や診療のポイントをわかりやすくまとめた内容となっています。アメーバ赤痢への理解を深める上で非常に有用な資料ですので、ぜひご活用ください。
受賞者:川島亮 医師
概要:本研究は、赤痢アメーバ感染症の診断精度向上を目的に、従来用いられている定量PCR(qPCR)の測定法を、ドロップレットデジタルPCR(ddPCR)を用いて検証・最適化したものである。ddPCRを基準としてqPCRの検出特性を詳細に評価することで、より正確な診断法の確立に寄与した。本成果は、診断精度の向上を通じて適切な治療介入や感染対策の推進に貢献することが期待される。
第14回箱根山奨励賞授賞式の様子
受賞者よりコメント
このたびは箱根山奨励賞という栄誉ある賞を賜り、大変光栄に存じます。本研究は、赤痢アメーバ感染症の診断精度向上を目的に、遺伝子検査法の改良に取り組んだものです。今回の受賞は、日頃よりご指導いただいているACCスタッフの皆様や共同研究機関である国立感染症研究所および東海大学の先生方のご支援の賜物と深く感謝しております。今後も臨床と研究の双方から感染症診療の発展に貢献できるよう努めてまいります。
受賞者:渡辺恒二 東海大学医学部基礎医学系生体防御学領域(寄生虫学)教授
題目:Amebiasis as a sexually transmitted infection: A re-emerging health problem in developed countries
概要:本論文は、受賞者が ACC 在籍時代に行ってきた臨床研究を中心に、赤痢アメーバ感染症に纏わる諸問題とその解決法に関する知見をまとめた総説である。日本を含めた先進国で急速な感染拡大が生じている現状と、どのような対策が考えられるかといった疫学的課題に加え、臨床現場における赤痢アメーバの診断や治療に関する内容についても整理した。
GHM High Citation Award 2025授賞式の様子
受賞者よりコメント
ACC 在籍中は、岡 愼一 前センター長や潟永博之 センター長から薫陶を受け、「より良い社会のためにエビデンスを作れ」とのお言葉を頂きながら、研究に取り組んでまいりました。研究者にとって、特異的な事象に関する専門的な論文(original research article)を報告することが最も重要です。しかし、original research article は専門家を対象としているため、一般には内容が伝わりにくい側面があります。一方で、総説は、それらの専門的な論文の成果を繋ぎ合わせ、知識を広く共有するために執筆するものです。 この度、赤痢アメーバに関する総説が高い被引用回数を得て表彰(GHM High Citation Award)を頂けたことは、大変嬉しく、身に余る光栄です。今後も初心を忘れず、社会に貢献できる研究を続け、多くの方に引用して頂ける総説を再び執筆できるよう、精進してまいりたいと考えております。 最後になりますが、今回は研究の代表として受賞させて頂きました。日頃よりご指導・ご協力を賜っている皆様に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
受賞者:石原美和 公益大学法人神奈川県立保健福祉大学 人間総合科 保健福祉学研究科教授
題目:A policy overview of Japan's progress on dementia care in a superaged society and future challenges
概要:本論文は、超高齢社会である日本における認知症政策の変遷と今後の課題を整理した政策レビュー論文です。2019年に策定された認知症施策推進の国家フレームワークを中心に、その理念と具体的な取り組みを概観しました。特に、「痴呆」から「認知症」への名称変更、「予防」と「共生」を柱とした包括的な政策展開の特徴を明らかにしています。あわせて、基礎自治体における国の施策や独自施策の実施状況を、横須賀市をモニタリングした。
GHM High Citation Award 2025授賞式の様子
受賞者よりコメント
ACCでは1997年~2001年に看護支援調整官としてお世話になりました。岡 愼一 前センター長や潟永博之 センター長とは、東大医科学研究所病院からの同僚です。2015年より大学教員となり、現在は保健医療福祉制度・政策に関する解説や政策評価に取り組んでいます。 この論文を書くきっかけは、WPRO主催の「The Challenge of Japan for The Dementia in Super aged society as Frontrunner of Western pacific region. Social innovation efforts in Japan.」というシンポジウムで、我が国の認知症対策について発表しました。その後、諸外国の研究者から反応が大きかったので、英文論文を投稿することにしました。現在も海外から多くの問い合わせがあり、GHMへの投稿が国際的な意見交換や交流に繋がっております。今回は、身に余る表彰をいただき、感謝申し上げます。
